2004年 06月 18日
キャリーオーバー |
他人によく思われようとして、現実の自分とは違う姿を人に見せようとする。
それを「見えを張る」というけれど、それで終わりではない。
よく思われようとして見せたその姿に、自分を近づけようとする。
これを、キャリーオーバー効果という。
この効果が起こるプロセスを検討した研究は、個人の内なるプロセスを重視してきた。
これに対し、社会的・対人的側面から、その効果が起こるプロセスを説明するものとしてコミットメント説がある。
コミットメント説とは、人は他者に示す自己像をたびたび変えることは自分の評価を下げるので、それを避けなければならないという規範を持っていて、他者にいったん1つの自己像を示してしまうと、その自己像をその後も示し続け、どんどんそれにあわせた自分を作っていく、というものである。
これをうまく使えば、ちょっと背伸びしながら成長するという人の非常によい習性だと思うけれど、ユーザ調査のときには気をつけなければならない。
たとえば、商品の全体的な満足度と、デザイン、操作性、メンテナンスなど個々の属性についてを質問する場合、全体的な満足度を先に質問するべきだ。
なぜならば、個々の属性について先に質問してしまうと、ユーザはその回答結果を眺めて、辻褄が合うように全体の満足度を答えてしまうからだ。
インタビューもまた同じ。
最初に価値観や一般論についてきいてから、現実の行動をきくと、ユーザは最初に語ったことに自分の行動をあわせて語ってしまうのだ。
もちろん、嘘をついているつもりはない。
自分が思う自分と、現実の自分との差を埋めようとしているだけなのだ。
意識的にではなく、無意識に。
それを「見えを張る」というけれど、それで終わりではない。
よく思われようとして見せたその姿に、自分を近づけようとする。
これを、キャリーオーバー効果という。
この効果が起こるプロセスを検討した研究は、個人の内なるプロセスを重視してきた。
これに対し、社会的・対人的側面から、その効果が起こるプロセスを説明するものとしてコミットメント説がある。
コミットメント説とは、人は他者に示す自己像をたびたび変えることは自分の評価を下げるので、それを避けなければならないという規範を持っていて、他者にいったん1つの自己像を示してしまうと、その自己像をその後も示し続け、どんどんそれにあわせた自分を作っていく、というものである。
これをうまく使えば、ちょっと背伸びしながら成長するという人の非常によい習性だと思うけれど、ユーザ調査のときには気をつけなければならない。
たとえば、商品の全体的な満足度と、デザイン、操作性、メンテナンスなど個々の属性についてを質問する場合、全体的な満足度を先に質問するべきだ。
なぜならば、個々の属性について先に質問してしまうと、ユーザはその回答結果を眺めて、辻褄が合うように全体の満足度を答えてしまうからだ。
インタビューもまた同じ。
最初に価値観や一般論についてきいてから、現実の行動をきくと、ユーザは最初に語ったことに自分の行動をあわせて語ってしまうのだ。
もちろん、嘘をついているつもりはない。
自分が思う自分と、現実の自分との差を埋めようとしているだけなのだ。
意識的にではなく、無意識に。
by PAN19335
| 2004-06-18 16:52
| 調査/評価